2010年7月31日

小説「フランケンシュタイン」木版挿絵

モス!

東工房さんのキット、「フランケンシュタインの怪物」購入をきっかけに・・
前回のダイアリーでM・シェリーの小説「フランケンシュタイン」が好きだと記したが、私がこの小説を初めて読んだのは小学校高学年の頃であった。その時点で既に古典恐怖小説(1818年)であり文体も難しく感じられたがすぐにその世界に入り込みどんどん読み進んだ。

勿論、小説内容自体の面白さゆえなのだがそれ以外に版画家「リンド・ウォード」の木版画の魅力に引き込まれてしまったのが正直な理由だ。

                                          

それまで私の中では「フランケンシュタインの怪物」と言えばユニバーサル映画のボリス・カーロフのイメージしか無かったが見事に払拭されてしまった。以来、映画版「フランケンシュタインの怪物」と小説版「フランケンシュタインの怪物」は別の物と捉えている。 そんな影響大の挿絵、特に怪物の挿絵をピックアップしてみました。

                      
「私は人間の創造にとりかかったが、部分部分が細かいとはなはだしくスピードがさまたげられたので、私は、最初の意図に反して、その人間を巨人の背丈にすることに決めた。すなわち高さが約8フィート(244センチ)で、大きさはそれに相応するものであった。」(本文引用)

                

 




この挿絵は何と1934年頃!の物です。陰鬱で物悲しい物語に加え、この独特の世界観を持った光と影の木版挿絵・・・・私にはたまりません。 いつかはこの「造られた巨人」を自分なりのイメ-ジで立体化したいと思って来ましたがあまりにもこの挿絵のイメージが強く、未だ実現していないのです。・・これじゃ一生無理かな。