モス!
最近制作記事が無かったですが実はこんな事しとりました。
以前のダイアリーでM・シェリーの小説「フランケンシュタイン」の「造られた巨人」を自分なりのイメ-ジで立体化したいと長年思って来たが、あまりにも版画家「リンド・ウォード」の挿絵のイメージが強く、未だ実現していない。・・・・と記したがあの日以来造る気力が十何年か振りに充実して来たのです。(実は過去にやりかけて挫折した経験有り)今造らなホンマに一生無理やろと思い立ち、それならばとイメージの強い「リンド・ウォード」に対する、「オマージュ作品」として作業を始めました。
コンセプトは小説で描かれている巨人自身の言葉
「ところで私は何者であったろう?恐ろしく奇形ないやらしい姿を与えられていて、人間と同じ性質のものでさえなく、人間より敏捷であって、しかも人間より粗末な食事で生きてゆけるし、極端な暑さ寒さにあっても人間ほど痛められることはなく、背丈はずっと高くて、あたりを見まわしても、自分と同じような者は見かけもせず、いるという話も聞かなかった。それでは自分は怪物なのか、この地上の汚点なのか、だから全ての人間が自分を見ては逃げ出し、自分を拒むのであろうか?」
または、フランケンシュタインの日記による
「私は人間の創造にとりかかったが、部分部分が細かいとはなはだしくスピードがさまたげられたので、私は、最初の意図に反して、その人間を巨人の背丈にすることに決めた。すなわち高さが約8フィート(244センチ)で、大きさはそれに相応するものであった。」
「黄色い皮膚は下の筋肉や動脈の作用をほとんど隠さず、髪は黒くつややかにすらりと伸び、歯の白さは真珠のよう。だがそんな贅沢は、いっそうおぞましくきわだたせるばかりでした。はめこまれた薄茶の眼窩とほとんど同じ色に見えるうるんだ目、やつれたような顔の色、一文字の黒い唇を。」
・・・・こんなイメージを「リンド・ウォード」の挿絵に重ねて造形中ですわ。
誕生してから1年以上が過ぎている設定で有りがちな派手な縫い目はカットし全身のシルエットを重視、ベースとフランケンシュタインも造る予定です。 たまには怪獣以外の造形も許してね。
モス!